リスク・マネジメント

プロジェクトマネジメントにおけるタレント・トライアングル「テクニカル・プロジェクトマネジメント」より、「リスク・マネジメント」への理解を深めプロジェクト・マネジャーに必要とされるコンピテンシーを身に着けよう。

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ベネフィット

このコンピテンシーを獲得する目的は、プロジェクトで発生するリスクを事前に認識し、プロジェクト進行中に発生したリスクによって発生するプロジェクトへの影響を最小限にすることです。
リスクマネジメントをすることにより、本来実施すべきプロジェクトマネジメント活動へと集中することができます。

リスク・マネジメント

定義

リスクとは、発生すれば少なくともスコープ、スケジュール、コスト、品質といったプロジェクトに影響を与える不確実な事象・状態のことを指します。
リスクマネジメントでは、プロジェクトで発生するこれらのリスクに対応するため、リスクの洗い出し、分析、対応の優先順位づけ等を行い、対応策の検討、コントロールのプロセスを管理していきます。

概要

リスクマネジメントでマネジメントするべき対象はリスクそのものではなく、リスクを特定し、分析、対応策の検討、コントロールのプロセスをマネジメントすることです。
リスクマネジメントとは、リスクが顕在化したときにプロジェクトへの影響を最小限にとどめるマネジメント手法です。

説明

ここではリスク・マネジメントにおいて実施されるプロセスの一つの例をご紹介いたします。

  1. リスクの発見
  2. リスクの分析
  3. リスクの評価
  4. リスクへの対処

まずはリスクを発見することが重要です。過去の事例や有識者の見解など、様々な方法によってリスクを洗い出しましょう。

リスク分析の一つの例として、発生確率や影響度を数値で予測し、それらの数値を基にリスクの優先度を定量的に測る手法などがあります。

リスクの評価では、分析したリスクを対応すべきリスクなのか、対応すべきではないリスクなのかを評価します。リスク・マネジメントにおいて、発見した全てのリスクに対応する必要はありません。先ほどの例を基にすると、優先度が〇〇以上のリスクは対応するべきであるなどと、事前に対応すべきリスクの基準を明らかにしておくことが必要です。

最後に、対応すべきリスクに対しての対処を実施します。リスクの対応策は決して一つとは限りませんが、以下の5つに分類することで対策を立てやすくすることができます。

  1. 回避
  2. 軽減
  3. 転嫁
  4. 受容
  5. エスカレーション(他組織や上司に報告する)

やってみよう

将来発生する不確定なリスクを把握し、対処方法を論理的に導くプロセスを定着させるためには、辛抱強いトライ&エラーが求められます。まずはリスク管理表などを作成して、リスクを可視できる環境を構築することから始めてみてください。前述の説明で紹介したプロセスを基にリスク・マネジメントを実行してみましょう。

出典

PMI Japan、「PMBOK®ガイド 第5版紹介シリーズ 第9回  リスク・マネジメント」、https://www.pmi-japan.org/topics/pmi1/pmbok_5_9.php、(最終アクセス2019年11月28日)

NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社、「リスクマネジメントのプロセスを紹介!損失を防ぐための考え方とは」、https://www.noc-net.co.jp/blog/2017/05/column_219/、(最終アクセス2019年12月25日)


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