ガバナンス

プロジェクトマネジメントにおけるタレント・トライアングル「テクニカル・プロジェクトマネジメント」より、「ガバナンス」への理解を深めプロジェクト・マネジャーに必要とされるコンピテンシーを身に着けよう。

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ベネフィット

このコンピテンシーを習得すると、プロジェクトの進行中に、顧客の意に沿わない判断をしたり、作業をしたりするリスクを軽減することができます。結果的に、顧客の要求を満たした成果物を残すことができます。

ガバナンス

定義

ガバナンス(governance)は一般的には下記の意味があります。

組織などをまとめあげるために方針やルールなどを決めて、それらを組織内にあまねく行き渡らせて実行させること(もり・ひろし & 三省堂編修所)

プロジェクトにおけるガバナンスとは、所属する企業、業界、地域や国などの組織のルールを取り入れながらプロジェクト独自の価値を実現すること、またそのプロセスを監視すること、という意味で用いられます。

概要

多くの企業内プロジェクトにおいて、所属する企業のルールをプロジェクト・ガバナンスとして取り入れる必要があるでしょう。例えば、承認ルートにプロジェクト計画について特定の組織の承認を受ける、承認ルートにプロジェクト外部のメンバーを加えるなどです。

プロジェクトによっては企業だけではなく、業界団体、地域や国などのガバナンスにも目を向け、遵守しなくてはならない場合があります。

説明

ガバナンスはプロジェクトの母体となる会社や業界団体、地域のルールです。プロジェクトが始まる前から、すでに決まっているもので常に従う必要があるものだと考えましょう。反面、ガバナンスが文書化されておらずその組織内における暗黙の了解となっているケースも存在します。このようなケースが後で発覚した場合、プロジェクトに大きな損害が発生する恐れがあります。ステークホルダーに確認するようにしましょう。

またプロジェクト活動におけるガバナンスには、プロジェクトが価値実現のための正しいプロセスを踏んでいることを監視するという意味合いがあります。その際注意が必要なのは、会社自体にガバナンスという概念が根付いていないケースがあるということです。決めたことを守らない、一部のメンバーにしか守られないケースがあります。この概念を根付かせるには多大な労力が必要であり、プロジェクトマネージャー一人の力では難しいことも多いです。ライン上のリーダーなどや経営者の協力を仰ぎながら、定着させるようにしましょう。

やってみよう

・まずはプロジェクト・ガバナンスを計画する際に、自分達のプロジェクトのおかれた環境からどのような組織のガバナンスを遵守するべきか確認して実行しましょう。

・プロジェクト進行中も、自分を含めメンバーがプロジェクト・ガバナンスに従った行動をとっているかチェックしましょう。

出典

もり・ひろし & 三省堂編修所(株式会社三省堂)、「続 10分でわかるカタカナ語 第4回 ガバナンス」、https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/第4回-ガバナンス、(最終アクセス2019年11月29日)


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