ブレインストーミング

プロジェクトマネジメントにおけるタレント・トライアングル「リーダーシップ」より、「ブレインストーミング」への理解を深めプロジェクト・マネジャーに必要とされるコンピテンシーを身に着けよう。

1 minute read

ベネフィット

このコンピテンシーを習得すると、集団で解決しなければならない問題や課題について検討する際、集団の参加者からさまざまな観点のアイデアを引き出すことができます。

ブレインストーミング

定義

ブレインストーミングは、限られた時間の中で自由に話し合って、集団でたくさんのアイデアを出す手法です。集団思考、集団発想法、課題抽出ともいいます。単純に「ブレスト」と略されることもあります。

概要

ブレインストーミングは、集団でアイデアを出す方法として最もポピュラーな方法です。ブレインストーミングはその名前のとおり脳に嵐を起こしてたくさんのアイデアを生み出す手法です。ブレインストーミングは参加者からさまざまなアイデアを引き出すために、以下の4つの原則が設けられています。

  • 他人が言ったことを否定しない。
  • 画期的なアイデアを歓迎する。
  • 質より量を重視する。
  • 他者のアイデアを結合したり、発展させたりする。

説明

我々の脳は、1 人で考え込んでいるより誰かと会話している時のほうが活性化されます。ブレインストーミングを実施することにより、先入観や固定観念から解放され、たくさんの多様な意見を引き出すことができます。また、プロジェクトメンバー同士のコミュニケーションも活性化していきます。

プロジェクトには日々新しい課題や問題が発生します。これからのプロジェクトマネージャーは、自分自身の判断で意思決定するのではなく、より最適な解決策を選択、実行するために、ブレインストーミングにより参加者からさまざまな観点でのアイデアを誘発させるスキルが必要となるのです。

ただし、ブレインストーミングはあくまでアイデアをたくさん出すための手法です。より最適な解決策を選択するためには、抽出したアイデアをKJ法などを使用して収束させていく必要があることに注意が必要です。

やってみよう

最初から結論を求めようとすると単なる会議になってしまいます。最初から意見をまとめたり、結論に落とし込もうとせず、まずは色々な意見が出てくる環境を維持することに留意してみましょう。ブレインストーミングで最も大事なことは、「楽しむこと」です。緊張していたり、乗り気でないときには、大した意見は出てきません。プロジェクトマネージャー自身がリラックスし、ほかのメンバーに安心感を与えることが大事です。

出典

一般社団法人 PMI日本支部、2018年、「タレント・トライアングル 破壊的イノベーション時代に求められるプロジェクト・マネジャーの実践スキル」、評言社

堀公俊+加藤彰、2012年、「アイデア・イノベーション―創発を生むチーム発想術」、日本経済新聞出版社

Project Management Institute、2017年、「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド第6版」、Project Management Institute

加藤昌治、2003年、「考具―考えるための道具、持っていますか?」、阪急コミュニケーションズ

トム・ケリー、2002年、「発想する会社!― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法」、早川書房

Dropbox、「10 分でマスターできるブレインストーミング」、https://navi.dropbox.jp/brainstorming、(最終アクセス2019年12月16日)


アンケートご協力のお願い

以下のURLよりアンケートのご協力をお願いいたします。

https://forms.gle/EFZn3rEh1MLEqLYq8